天才たちの住む島(冒頭文)
今日皆さんにお話するのは、むかしむかしに私が聞いたお話です。
私達が住んでいるところよりも、とてもとてもとても遠いところに天才たちの住む島がありました。その島にはいろんな天才たちが住んでいました。優しさの天才や口笛の天才、数字の天才にパン作りの天才、笑顔の天才などみんな自分のやりたいことをやり続けている天才達なのです。天才の島に住む人たちはみんな自分の好きな服を着て、好きな時間に起きて、好きな時間に動いて、好きな時間に寝るのです。そんな自由な島だから争い事や問題は何一つありません。そして何よりこの島が他の島と大きく違うものは、島には子供しかいないということです。そう、天才の島に住む天才は達はみんななぜか子どもたちなのです。
そんな天才達の住む島から少し離れたところにもう一つ島がありました。その島はルールばかりの島でした。みんな同じ色の同じ服を着て、起きる時間も動く時間も寝る時間も全てルールで決まっています。誰も、自分のやりたいことを好きなようにしたり、自由気ままに生きたりはしません。そんなルールばかりの島は天才達の住む島と真逆でなぜか大人達しか存在しません。それなのに、ルールばかりの島には争い事や問題がたくさん起こります。毎日、その島の人々は決まった時間に島の問題を解決したり、争い事をなくすために動きますが、争い事や問題は全くなくなりません。